ブロック屋さん

組積 ブロック

今からブロック積を覚えたいと思っている方、実際にブロック屋さんってどんな感じなんだろうと悩んでませんか?

ブロック屋さんと聞くと皆さん思い浮かべるのは、一般住宅のブロック塀を積んでいる(施工)しているブロック職人さんでは、ないでしょうか?

ブロック屋さんの種類

 

実はブロック屋さんには、大きく分けて2種類のに分かれてます。一般住宅等の塀を作っているブロック屋さん町場、一般的には、外構屋さんと言われる方が多いかと思われます。

では、もう一つのブロック屋さんと言うのは?                              

私は、野丁場と言われるビルやマンション等の内外部を施工しているブロック屋さんです。

一般の方とお会いする機会はほとんど無いかと思います。

この記事では、野丁場のブロック屋さんの仕事を簡単にご説明致します。

この記事を読むと外構(ブロック塀)以外でブロックって、そんな所でも使われているんだって事が解ります。

ブロック屋には、町場(外構)と野丁場(ビル・マンション等)の2種類有る事を覚えて置いて下さい。

 

請負と常用

 

ブロック職人を含む現場作業員の給与体系は、どうなっているのか?

請負と常用の2通りが一般的です。

請負とは

 

請負とは、出来高清算の事です。ブロック屋さんの場合ですと、ブロック1本積むと何百円とか、現場単位で、この現場は何十万円とか、ブロックの数量(m2)での清算とか有ります。

要は個人事業主にあたります。

常用とは

 

常用とは、建設業界では一般的に、日給月給制が多いです。一日働いて数万円って事です。

常用の事を人工(にんく)とも言います。請求時には、○○現場 何人工×25000って感じで請求書に書き込みます。

請負と常用のメリット・デメリットについてお話致します。

請負のメリット

やればやった分自分の稼ぎとなるので、やりがいが出ます。

現場を選ぶ事が出来る。単価の良い現場や近場の現場とか自分で選ぶ事が出来る。

(但し、専属で会社にお世話になっていると、出来ない事が多いです。)

デメリット

すべて自分の責任となります。良い単価で仕事を請け負うって事は、責任も請け負うって事です。

仕事を行う上で必要な資格等を持つ必要が有る。道具関係もそうですね、自分で揃える必要が有ります

当然、仕事も自分で探さないといけません。

何よりも仕事を依頼されるだけの、技術的なスキルも必要ですし、責任感、信頼感も当然必要となって来ます。

 

常用のメリット

現場に出れば人工が確定。仕事内容に関わらず現場で作業すれば日当が貰えます。

会社にもよりますが、専属であれば、作業着や道具関係は貸してもらえる。

仕事を探さなくても良い。

デメリット

働いた日数分の給料なので、大型連休が入る月などは手取りが大幅に減る。(会社にもよります)

これは請負でも同じなのですが、事前に休みの前に出来る仕事を請負ですと探せる強みが有ります。

自由度が低い。会社に縛られる(個人的な感想ですからね)

「あの現場には行きたくない」ってまず言えないですよねw

 

 

野丁場(ゼネコンが主でビル・マンション)の仕事とは

ビルやマンションの内部でブロックを何処に使ってるの?と良く質問を頂きます。建物が仕上がって皆さんが、ご入居する時にはブロック見当たらないですよね。何処でブロックを使っているかと申しますと、パイプスペース(PS)と言われる所です。なんじゃそれ??ですよね。  マンションで説明しますと、水道管、排水管、ガス管、電気の線がまとまって入っているスペースの事です。マンションの廊下に玄関の他に扉が有りますよね。電気のメーター等が有る場所です。それがPSと呼ばれている所です。そのPSと部屋内との間仕切りをブロックで塞いでます。その他にも地下室・地下駐車場にも使われてます。デパート等の駐車場で使われてますので、見かける機会も多いと思います。地下でブロックが使われていますが、ブロックだけの構造では有りません。コンクリート壁(躯体・擁壁)の前にブロックを施工してます 壁が2重になってる訳です。何のために躯体の内側にブロックの壁を作るの?

結露防止の為です。コンクリート壁は結露が出やすいです しかも地下となると外は土なので、絶えず壁が汗をかいている状態です(これが結露です)湿気を防ぐ為にブロックで壁を作り二重壁としてます。

起伏の激しい地域(関東ですと神奈川県とか)ですとマンションの1階が地下になってるのを良く見かけます。その様なマンションですと外壁に面してる壁(躯体)の内側(部屋内)にもブロックにて2重壁を施工している事が多く有ります。

本来であれば軽量ブロックを使用します。理由は湿気を吸い取ってくれるからです。

補足ですが、一番軽いブロックですね。主原料は軽石  

ブロックには、同じ厚みのブロックでも強度の違う3種類が存在します。A種(軽量ブロック)B種(A種とC種の中間) C種(重量ブロック)の3種類です。

ただ、近年では、軽量ブロックを製造しているブロックメーカーが少なくなりました。

プチ情報

ブロックの種類でレンガブロックが有りますね。レンガにも、軽量ブロックと同じ骨材を使ったモルタルレンガや皆さんがレンガと聞くと思い浮かぶ赤レンガ(日本レンガとも呼ばれてます)が有ります。

(レンガも近年では輸入物や国内でも色々な種類のレンガが販売されます)

赤レンガの構造物として有名な物を数点ご紹介致します。

東京駅   これは、言わずと知れた赤レンガの代表作ですね。

サイロ   最近では余り見かけませんが、北海道で見る事が出来ます。家畜の飼料を貯蔵する蔵です

横浜赤レンガ倉庫   神奈川県 

半田赤レンガ建物   愛知県半田市

旧門司税関      北九州市

石川県立博物館    石川県

まだまだ沢山有ります。殆どが日本遺産に認定されてます。

ご旅行の際、旅先で赤レンガ建物で検索して赤レンガ建築をご覧になって下さいね。

             

 

近年では、日本の消防基準が大幅に厳しくなったのと(ブロックはA種・B種・C種全部1時間耐火の認定を取得してますが)マンションの大規模火災などにより消防基準法でPSは2時間耐火基準となりました。新建材の研究開発が進みブロックの出番が少なくなりました。悲しい事です。

ブロックは、北海道や沖縄等気象条件の厳しい場所で住宅用建材として使われている優れた物なんですけどね~

ブロック工の事を専門用語では、組積工と言います。ブロック工事では無く組積工事が正式名称です。組積工事の代表と言えば、エジプトのピラミッド・中国の万里の長城ですね。

まとめ

ブロック屋さんの仕事には

 

一般住宅等のお仕事を「町場」ビルやマンションの仕事「野丁場」と言ってます。

ご質問等有りましたら、ご遠慮なくお尋ね下さい。

近年、町場の仕事も多くやってますので、町場(外構)に関してもお伝えしたいと思ってます。

また、お会いしましょう♪

 

 

 

 

 

 

 

 

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